協会名称変更のお知らせと、これからの取り組みについて
このたび、当協会は
「一般社団法人 赤外線サーモグラフィ雨漏調査協会」から
「一般社団法人 サーモグラフィ調査技術協会」へと名称を変更いたしました。
当協会は設立以来、赤外線サーモグラフィを用いた雨漏り調査を中核に、
建築分野における調査技術の向上と普及に取り組んできました。
雨漏りは、住宅や建築物において発生頻度が高く、かつ原因特定が難しい問題です。
私たちは、サーモグラフィによる可視化技術と、紫外線発光調査液などを組み合わせることで、
水の浸入経路と漏水箇所を科学的に結びつけ、
感覚や経験だけに頼らない調査技術の確立を目指してきました。
雨漏り調査は、今後も当協会の重要な活動分野のひとつであり、
その位置づけが変わることはありません。
一方で、こうした活動を続ける中で、私たちは次第に、
赤外線サーモグラフィという技術が持つ本質的な価値は、
雨漏り調査という一分野にとどまるものではない、
という認識を強くするようになりました。
赤外線サーモグラフィは、もともと
建築・設備・インフラに潜む不具合や異常を、
非破壊かつ客観的に捉えることができる技術です。
それは後から新しく加えた考え方ではなく、
雨漏り調査に取り組む以前から、この技術が本来持っていた特性でもあります。
サーモグラフィ技術の本質は、
問題が発生してから原因を探すためだけのものではありません。
異常の兆候を早期に捉え、
事故や損失を未然に防ぐための「予防の技術」であることにあります。
近年、私たちが特に重要だと考えているのが、
電気設備の状態監視・予兆保全(CBM:Condition Based Maintenance)です。
世界に目を向けると、赤外線サーモグラフィを用いた電気設備の予防保全は、
すでに多くの国で一般的な技術として活用されています。
一方、日本では依然として
「故障してから対応する」考え方が主流であり、
この分野は国際的に見て大きく遅れているのが現状です。
また、技術や生産の在り方は、
地政学的な観点から見ても、社会の安心・安全と密接に関わっています。
特定の国や地域に過度に依存しない、
安定した技術基盤を築くことは、
日本だけでなく、世界全体の信頼性につながる重要なテーマです。
こうした背景を踏まえ、当協会は、
雨漏り調査という専門性を大切にしながらも、
サーモグラフィを中心とした調査技術全体を扱う団体として活動領域を明確にするため、
名称を「一般社団法人 サーモグラフィ調査技術協会」へと変更いたしました。
今後は、
・雨漏り調査をはじめとする建築分野の調査技術
・電気設備の状態監視・予兆保全
・調査手法の標準化
・調査技術者の教育、セミナー・研修活動
を通じて、
国内外に通用する調査技術水準の確立と、社会への定着を目指してまいります。
名称は変わりましたが、
現場を重視し、技術の本質を大切にする姿勢はこれまでと変わりません。
サーモグラフィ技術による可視化を通じて、
事故やトラブルを未然に防ぐ社会づくりに貢献していくことが、
私たちの変わらぬ使命です。
今後とも、当協会の活動にご理解とご支援を賜りますよう、
よろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 サーモグラフィ調査技術協会
代表理事 越口 一敏

