雨漏り調査はどこに頼む?調査専門会社と修理業者の違いを解説

雨漏りが発生したとき、

「どこに相談すればいいのか分からない」

と悩む方は少なくありません。

工務店、屋根業者、防水業者、外壁業者、リフォーム会社、雨漏り調査専門会社など、相談先はいくつもあります。

どこへ依頼しても同じように思えるかもしれませんが、実際には、

「修理をすることを目的としている会社」

と

「原因を調べることを目的としている会社」

では、調査の考え方や進め方が異なる場合があります。

今回は、雨漏り調査をどこに頼めばよいのか、調査専門会社と修理業者の違い、それぞれに向いているケースについて解説します。

雨漏りが起きたら、まず何をしたいのかを整理する

雨漏りが発生すると、多くの方は、

「とにかく早く止めたい」

と考えると思います。

もちろん、被害が広がっている場合には、応急処置や修理を急ぐ必要があります。

ただし、

・何度修理しても再発している
・原因が分からない
・複数の場所が怪しい
・高額な補修工事を提案されている
・本当にその場所を直せば止まるのか不安

という場合には、修理を先に進めるよりも、

「どこから雨水が浸入しているのか」

を確認することが重要になります。

雨漏りでは、調査と修理を同じものとして考えず、目的を分けて考えることが大切です。

修理業者の役割

雨漏り修理を行う業者には、さまざまな専門分野があります。

例えば、

・屋根業者
・防水業者
・外壁業者
・シーリング業者
・工務店
・リフォーム会社

などです。

これらの業者は、建物の不具合部分を修理することが主な役割です。

屋根の不具合であれば屋根を補修し、防水層の劣化であれば防水工事を行い、シーリングの劣化であれば打ち替えを行います。

原因が明確な場合には、修理業者へ直接依頼することでスムーズに解決できることもあります。

たとえば、

「台風で屋根材が飛んだ」

「明らかに防水層が破れている」

「配管が破損している」

など、原因がはっきりしている場合です。

このようなケースでは、調査よりも修理を優先した方がよいこともあります。

調査専門会社の役割

一方、雨漏り調査専門会社は、

「どこから雨水が浸入しているのか」

を確認することを目的としています。

調査では、

・目視確認
・散水試験
・赤外線サーモグラフィ
・紫外線調査液
・建物構造の確認
・過去の漏水状況のヒアリング

などを組み合わせながら、原因候補を一つずつ確認していきます。

調査専門会社の場合、最初から補修工事を前提とするのではなく、まず原因を確認し、その結果をもとに補修箇所や補修範囲を提案するケースがあります。

つまり、

「どこを直すかを決める前に、まずどこから入っているかを調べる」

という役割です。

修理業者の調査が悪いわけではない

ここは誤解しやすい点です。

修理業者が行う調査が悪いということではありません。

経験豊富な職人であれば、建物の状態を見ただけで原因の可能性をかなり絞り込めることもあります。

また、自社で修理まで行うことで、調査から補修まで一貫して対応できるメリットもあります。

ただし、修理工事を前提としている場合には、

「この部分を直して様子を見ましょう」

という対応になることがあります。

原因が一つで明確な場合には有効ですが、複数の原因がある場合や、雨水の浸入箇所が離れている場合には、補修後に再発することもあります。

そのため、

「原因が明確か」

「原因を確認する必要があるか」

によって依頼先を選ぶことが大切です。

調査専門会社に向いているケース

次のような場合には、雨漏り調査専門会社への相談を検討する価値があります。

・何度補修しても雨漏りが再発する
・複数の業者に見てもらったが原因が分からない
・外観を見ても明らかな不具合がない
・雨漏り位置と外部の原因箇所が離れている可能性がある
・高額な防水工事や外壁工事をする前に原因を確認したい
・複数の浸入箇所が疑われる
・第三者的な立場で調査してほしい

特に、何度も補修しているにもかかわらず改善しない場合には、補修を繰り返すより、一度原因を確認することが重要になります。

調査専門会社は何をするのか

調査専門会社では、いきなり散水するのではなく、まず状況を整理します。

たとえば、

・いつ雨漏りしたのか
・その日の天候
・風向き
・雨の強さ
・雨が降り始めてから漏水までの時間
・過去の補修履歴
・どの場所から水が出たのか

などを確認します。

そのうえで建物構造を見ながら、雨水の浸入が疑われる場所を選びます。

散水試験では、原因候補へ順番に水をかけ、室内側で漏水が再現するかを確認します。

必要に応じて赤外線サーモグラフィで温度変化を確認し、紫外線調査液を使って浸入水を識別することもあります。

こうした方法を組み合わせながら、

「どこから雨水が浸入しているのか」

を確認していきます。

調査と修理を分けるメリット

調査と修理を分けるメリットは、

「補修工事を前提とせずに原因を確認できる」

ことです。

調査結果が出たあとで、

・部分補修で済むのか
・シーリング補修が必要なのか
・防水工事が必要なのか
・外壁補修が必要なのか

を判断できます。

つまり、調査結果をもとに修理内容を決められるため、

「とりあえず広い範囲を直す」

という工事を避けられる可能性があります。

一般社団法人サーモグラフィ調査技術協会では、まず雨水の浸入箇所を確認することを重視しています。

そのうえで、調査後の補修については、調査結果をもとに修理業者へ依頼していただく形が基本となります。

ただし、

「どこに修理を頼めばよいか分からない」

「対応できる修理業者が見つからない」

「調査後、そのまま修理までお願いしたい」

といったご要望がある場合には、調査内容や工事内容に応じて、協会で修理工事を請け負うことも可能です。

大切なのは、修理を先に決めるのではなく、まず原因を確認したうえで必要な補修内容を決めることです。

調査報告書があるかどうかも確認する

雨漏り調査を依頼するときには、

「調査報告書が作成されるか」

も確認しておくとよいでしょう。

調査報告書には、

・調査した場所
・散水した場所
・散水時間
・確認された漏水
・赤外線画像
・紫外線調査液の確認結果
・原因と考えられる箇所
・補修提案

などが記録されます。

口頭説明だけでは、あとから内容を確認しにくくなることがあります。

調査結果を記録として残しておくことで、補修業者へ内容を伝えやすくなり、補修後の確認にも役立ちます。

雨漏り調査会社を選ぶときのポイント

調査会社へ依頼する場合には、料金だけでなく、調査内容を確認することが重要です。

たとえば、

・散水試験を行うか
・赤外線サーモグラフィをどのように使うか
・紫外線調査液を使用するか
・雨漏りが再現するまで確認するか
・調査報告書を作成するか
・補修提案まで行うか
・追加料金の条件が明確か

などです。

「サーモグラフィ調査」と書いてあっても、単にカメラで撮影するだけなのか、散水調査と組み合わせるのかによって調査内容は大きく異なります。

また、

「何時間調査するか」

だけではなく、

「何を確認するまで調査するのか」

も重要なポイントです。

雨漏りであれば、浸入箇所の確認を目的に調査する

一般社団法人サーモグラフィ調査技術協会では、雨漏りであることが確認されている案件については、原則として最初のお見積りの調査範囲の中で、雨水の浸入箇所を確認することを目的として調査を行っています。

調査日に原因が確認できなかったからといって、

「時間になったので終了」

という考え方ではありません。

原因候補を整理しながら調査を進め、雨水がどこから浸入しているのかを確認していきます。

ただし、調査中に別の雨漏り箇所が見つかった場合や、当初想定していなかった足場、高所作業車などが必要になった場合には、別途費用が必要になることがあります。

雨漏りではない場合もある

天井や壁にシミがあるからといって、必ずしも雨漏りとは限りません。

設備配管からの漏水、結露、過去の雨漏り跡などが原因の場合もあります。

特に、

「雨の日に実際に漏水しているところは見ていない」

「シミがあるだけ」

という場合には、まず雨漏りが現在発生しているのかを確認する必要があります。

この場合には、雨水の浸入箇所を探す前に、「雨漏り有無確認」という考え方になります。

調査を進めて設備漏水など別の原因が確認された場合には、その原因に応じた専門業者へ修理を依頼する必要があります。

どこに頼むかより「何をしてほしいか」が大切

雨漏りが発生したときに、

「どの業者が一番いいのか」

という問いに、すべてのケースに共通する答えはありません。

原因が明確で、すぐに修理できる場合には修理業者へ依頼する。

原因が分からない場合には、まず調査専門会社へ相談する。

何度補修しても再発している場合には、改めて原因調査を行う。

このように、現在の状況によって依頼先を選ぶことが重要です。

雨漏り調査の目的は、単に悪そうな場所を探すことではありません。

「どこから雨水が浸入しているのか」

を確認し、その結果を適切な補修につなげることです。

一般社団法人サーモグラフィ調査技術協会では、散水試験、赤外線サーモグラフィ、紫外線調査液などを組み合わせ、確認できた事実と建物構造から推測される内容を整理したうえで、補修箇所や補修方法をご提案しています。

また、補修業者が見つからない場合や、調査後にそのまま修理まで希望される場合には、内容に応じて修理工事まで対応することも可能です。

原因が分からないまま補修を繰り返すのではなく、必要に応じて「調査」と「修理」を分けて考え、まず原因を確認することが、雨漏りを解決するための大切な一歩です。

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